【梨】
《特徴》
日本の果物の中で栽培の歴史が最も古く、奈良時代にはすでに知られていました。古来よりのどの薬として親しまれており、現在日本で栽培されている和梨は、そのおいしさにおいて世界中に知られています。
《性と味》
甘 微酸 涼
《体内で作用する場所》(帰経)
肺 胃
《栄養と体への有益な作用》
果肉の9割が水分で、甘味成分を多く含みとてもジューシーな食感です。食物繊維も多く、腸を刺激して便通を良くします。
タンパク質の消化酵素を含むので肉料理などに使うと良くさらに疲労回復にも役立つアスパラギン酸なども含まれていますので、夏の終わりの頃の体力の低下している時期にはとても良い食べ物です。
梨には体に潤いを与え、ほてりを鎮める効果があります。ですから、のどの炎症による痰や咳、痛みに良く、また、のどが渇いた感じがする糖尿病の方や、夏バテした方に効果があります。
また、血圧を下げる働きや、体内の余分な水分を出す作用がありますので、高血圧でめまいや耳鳴りのある方、むくみやすい方に良いでしょう。お酒の毒をとる働きもありますので、二日酔いにも効果があります。
日本では瑞々しく生の梨を冷えた状態で食べる方が一般的ですが、体を冷やす作用が強いので、冷え性の方や妊産婦、胃腸の弱い方などはシロップで煮ると滋養作用が強まりますので、コンポートなどにするのをお勧めします。 | | | |
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