【鮭】
《特徴》
福島県でも秋になると産卵のために鮭が溯上してきます。卵は筋子やイクラ、頭は氷頭、えらはササメと、捨てるところのない魚です。お正月には塩で保存した新巻鮭を食べるなどして日本人には馴染みの深い魚です。しかも、滋養があり成人病の予防になるなどのたいへん優れた働きがあります。
《性と味》
甘 温
《体内で作用する場所》(帰経)
脾 胃
《栄養と体内での有益な作用》
鮭は白身の魚ほどの豊富なタンパク質を含んでいます。鮭の肉は赤い色をしていますが、これはアスタキサンチンと言う赤色のカロチノイド色素を含むためです。このアスタキサンチンは抗酸化作用があり、老化予防に役立ちます。
鮭は寒い海に棲む魚ですので、脂肪の中に血液をサラサラにする働きのあるEPAと呼ばれる成分を多く含んでいます。このEPAは、血栓の予防のほか、数種のがんの発生を抑えたり、初期の腎臓病、心臓病の予防に有効であるとされています。また、最近、学習能力を高めると言われているDHAも含まれており、子供からお年寄りまで、幅広い年代の方にお勧めしたい食材です。
鮭は胃腸を温めて消化機能を促進します。これから寒くなる時期にはぴったりですね。 | | | |
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