【ひじき】
≪特徴≫
ひじきの煮物はお袋の味としてなじみの深いものですね。このひじきは、ミネラルの宝庫であり、特にカルシウムは同じ量の牛乳と比べると550倍にもなります。カルシウムを吸収する為に必要なマグネシウムも理想的なバランスで含まれており、鉄分も豊富で、まさに素晴らしい伝統の味なのです。
≪性と味≫
甘 鹹 寒
≪体内で作用する場所≫(帰経)
肺
≪栄養と体への有益な作用≫
ひじきは、海藻類の中でも特にミネラルが豊富です。カルシウム、鉄、銅は海藻類の中でも一番含有量が多くなっています。食物繊維も多く、牛蒡の6倍ほどとなっています。
ひじきは痰を取り、熱を冷まし、利尿効果に優れ、脚気、むくみ、淋病に良い、とされています。ひじきに1割ほど含まれているマンニトールという成分は、利尿剤として使用されている成分です。
また、甲状腺腫yリンパ腫などのシコリをとる軟堅作用があります。海藻類に含まれるヨードが甲状腺機能を高めますので、甲状腺機能障害の食事療法には欠かせないものです。
ひじきにはアルギン酸という多糖類が多く含まれていますが、これは血中のコレステロールを低減し、血液の凝固を阻止しますので、動脈硬化を防ぎ、血圧を下げる効果があります。また、造血機能を高め血液を増やしますので、貧血の方にはとても良いでしょう。このアルギン酸は、単独でとるよりもひじきなどの天然の形のほうが効果的に働きます。
漢方では血が増えると髪が美しくなり肌にも良い、と考えています。血が増えるということは、女性にとっては美しくなる為にとても必要な事なのです。
食物繊維も多く、便を柔らかくしたり、コレステロールを排出するなどして生活習慣病の予防に役立ちますので、毎日でも食べたい食品です。
まさに天然の恵みの、素晴らしいお袋の味ですね。 | | | |
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