【ほうれん草】
《特徴》
今は一年中店頭で見かけることのできるほうれん草ですが、東洋種のものはこれからが旬です。特に霜の降りた頃の物は甘味が強いと言われています。この時期の物は緑が濃く、春・夏の淡い緑のものよりもビタミン、ミネラルの量もとても多くなります。その分、アクも強くなりますから、さっと下茹でしてから調理するのがコツです。
《性と味》
甘 涼
《体内で作用する場所》(帰経)
肝 大腸
《栄養と体への有益な作用》
ほうれん草は、βカロチン、ビタミンB群、カルシウム、カリウム、鉄、亜鉛、ヨード、マンガン、食物繊維、タンパク質などを含みます。これらの成分は抗酸化作用があり、がん予防にも役立ちます。また、貧血を予防する葉酸、鉄分、亜鉛なども多く含まれています。
亜鉛は、不足すると貧血ばかりでなく、糖尿病を引き起こすこともあります。また、生殖には欠かせないミネラルですので、これから子供を望まれる方には、男女ともに積極的に摂取してもらいたい成分です。
ほうれん草は、緑黄色野菜の王様と呼ばれ、ポパイでもおなじみの栄養成分豊かな野菜です。漢方でも、ほうれん草は、血を増やし、血を止め、腸を潤し、消化を良くするなどの働きが知られています。
便が硬くて出にくい方、おなかが張って苦しい方、糖尿病で口が渇く方などには、とても良い働きがあります。
近年では、がんの発生を抑制することや、コレステロールの排泄を促すなど、成人病にも良い効果が研究されています。
旬のほうれん草のパワーで、病気知らずの体を養いましょう。 | | | |
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