【食べ物の性と味・そのⅡ】
《味の効能》
「性と味」の味は5つに分けられ、それぞれ味ごとに効能があります。また、親和性のある臓器が当てはめられています。
酸味(さんみ・すっぱい)→収斂・固渋作用ー肝・胆
体内の出すぎる汗、おしっこ、早漏、下痢などを収めます。ストレスの解消や老廃物の解毒作用を高めます。
《苦味》(くみ・にがい)→清泄・燥湿作用ー心
余分な熱を冷まし、滞った水を排出し燥してすっきりとさせます。
《甘味》(かんみ・甘い)→補養・弛緩作用ー脾・胃
疲れた時に甘い物を食べると早く回復し、とてもリラックスします。
《辛味》(しんみ)→発散・運行作用ー肺・大腸
血行を良くして体を温め、発汗させ、内臓の働きを活発にします。
《鹹味》(かんみ)→軟堅・散結作用ーしこりや塊を軟らかくして散らす働きがあります。昆布や海苔などはリンパ腺の腫れやのどに詰まった痰などを軟らかくして散らします。
このようにそれぞれの味には、かかわる臓器と効能があります。健康であるためにはすべての臓器をまんべんなく養うことが大切です。バランスよく摂る事や、良い物だからと摂り過ぎないことが大事です。
疲れた時の甘い物は体と精神を養いますが、常日頃から食べ過ぎると胃腸を痛めます。
美味しいコーヒーも何倍も飲んだら、トイレが近くなったり、眠れなくなったりします。
どんな良い物でもバランスが大切です。そのうえで必要な味の性質を加えてゆくことで、味の性質の良いところを引き出せることでしょう。
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