【調理法と特徴】
調理法によって、素材の効能や性質が変化します。
《生で食べる》
素材の性質と成分がそのまま出ます。野菜や果物は、性質が涼、あるいは平の物が多いです。ビタミンCなどの熱に弱い成分を摂るには良いですが、こればかりですと冷えやすい方はより冷えてしまいます。常に体が熱っぽい方や暑さを凌ぐためには良いですが、そうでない方は注意が必要です。
《炒める》
加熱時間が煮る、焼く、に比べると短いので、熱に弱い成分を壊す度合いが少ない。油などの調味料の性質や効果も加わるので、滋潤作用が増します。
《焼く》
生だと強く出る性質が変化します。たとえば、生だと冷やす力が強い野菜も、焼くとさほど冷えず、水分が抜けて量も減るので生より多くの量が食べられます。
肉類も生だと熱を冷ましますが、焼くと体を温め滋養がつきます。
ねぎや生姜、にんにくといった熱性の物も、焼くと辛味がマイルドになり、熱性も和らぎます。これらを食べると胸やけがする、と言う方は、よく焼いて召し上がると大丈夫になるかもせれません。
《煮る》
調理時間が長いので、熱に弱い成分は壊れますが、それ以外の成分は水に溶け出しています。素材は軟らかくなり、胃腸に負担をかけずに召し上がれます。胃腸の弱い方は、柔らかく煮た物を食べ続けることでだんだんと胃腸が整ってきます。
煮ることで寒、あるいは涼の性質が和らぎますし、かさも減って量も多く食べられますので、有効成分も多く取り入れることができるよう、素材を煮込んだスープごと召し上がると良いでしょう。
それぞれの調理法の性質を利用して、自分や家族の体調にあった食事を整え、病気の予防をはかってゆきましょう。 | | | |
|