【めざせ錆びないカ・ラ・ダ VOL 4】
目指せっ!錆びないカ・ラ・ダ vol.4
《酸化しないカラダを目指して》
さて、ここまで“活性酸素”について説明してまいりましたが「なんとなく体に悪いもの」程度にしか把握してなかった活性酸素が、どういうもので、なぜカラダに有害なのか少し理解いただけたのではないでしょうか。
それでは、ここからはいかにして“活性酸素”の害から身を守り酸化しにくいカラダを維持していけばいいのかを考えましょう。
《正義の味方?!「スカベンジャー」》
活性酸素の害から身体を守る作用のある物質を“スカベンジャー”と言います。
“スカベンジャー”は大きく分けて3種類に分類できます。
①酵素 ②ビタミン ③その他の効酸化物質
その中には「体内で作られるもの」と「体外から摂取するもの」があります。
《スカベンジャーの働き》
“スカベンジャー”には、三つの働きがあります。
①活性酸素が発生を抑制する
②発生した活性酸素を捕まえて、活性を抑制する
③活性酸素によって損傷した箇所を修復し,元の
状態に再生する
個々の“スカベンジャー”はそれぞれが対象とする
活性酸素にのみ反応し、作用します。
そして、徐々に活性度の低い活性酸素に変化させて、最終的には無害である「酸素」と「水」にまで分解してしまうのです。
それぞれのスカベンジャーの特徴を知り、上手に取り入れて活性酸素に負けない身体を作りましょう!
~スカベンジャーとその特性~
【酵素】
活性酸素に対抗する物質として、まず、あげられるのが「酵素」です。
私たちの体内では様々な「酵素」が合成されており、活性酸素に対して有効に作用するものを「効酸化酵素」と呼びます。
この効酸化酵素の中でも「SOD(スーパーオキサイドディスムターゼ)」という酵素については「寿命」との関連性が深いと言われており、人やチンパンジーなど10種類以上の霊長類を対象とした研究で、このSOD(スーパーオキサイドディスムターゼ)の量が多いほど、それぞれの潜在寿命が長いという結果が出ているのです。
そして、他の酵素についても同様のデータが出ているとのことです。
人間の場合、40歳代から体内で作られる酵素の働きが鈍くなってきます。
この原因は、効酸化物質を作り出す細胞自体が活性酸素の攻撃によって壊されていってしまうためと考えられています。
したがって、40歳代からの効酸化ケアが重要となってくるのです。
【ビタミン】
ビタミンは、酵素を助ける作用があると同時に、ビタミン自体も活性酸素に対抗するという、有力なスカベンジャーなのです。
効酸化作用を持つビタミンの代表的なものには「ビタミンC」と「ビタミンE」があります。
ビタミンE・・・脂溶性(油に溶けやすい)ビタミン。
不飽和脂肪酸が主成分である、細胞膜や角膜などの生体膜の中に存在。
天然ビタミンEは、α・β・γ(ガンマ)・δ(デルタ)の4タイプ。
特に「α型」がスカベンジャーとして優れてる。
ビタミンC・・・水溶性(水に溶けやすい)ビタミン
血漿、細胞の外側や細胞質、ミトコンドリア内の液体に多く含まれる。
細胞から外に漏れ出した活性酸素や、血漿中で発生した活性酸素に対抗。
【カロテノイド】【ポリフェノール】
ビタミンにも勝る効酸化作用を持つ物質に“天然色素”があります。
カロテノイド・・・主に植物を中心とした生物の体内に存在している色素の中で、黄色・橙色(オレンジ色)・赤色の色素のこと。
β-カロテン・リコピン・ルテイン・アスタキサンチンのほか、β-クリプトキサンチンなどが代表的なもの。
現在、約600種類ほどがみつかっている。
ポリフェノール・・・植物が持っている成分の総称(含、色素成分)。カテキン・フラボノイドもポリフ ェノールの一種。
5000種類以上あると言われている。
以上のほかにもスカベンジャーの働きを助けるもの として、 「ミネラル」「たんぱく質」などがあり ます。
細胞には、酵素をつくる遺伝子があります。
この遺伝子の指令により、ミネラルやたんぱく質を材料として、細胞内に酵素がつくられるのです。
良質のたんぱく質を摂取する事は、細胞自体の活力を高めて、スカベンジャーである酵素の生産量を増やすことにつながります。
つまり、ミネラルとたんぱく質は、酵素が効酸化力を発揮する上で無くてはならないものなのです。
例として、前記で紹介した寿命に関連性があるとされるSOD(スーパーオキサイドディスムターゼ)の生成には、たんぱく質・銅・亜鉛・マンガンなどが必要なのです。最近、話題になったコエンザイムQ10も効酸化物質のひとつです。コエンザイムQ10は、脂溶性で、ほとんど全身の細胞のミトコンドリア内に存在しています。特に、心臓の細胞には多く存在してます。
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