“体温調節”で健康維持! Vol. 1

“体温調節”で健康維持! Vol. 1
 
私たちは風邪を引いたり、なにかからだの調子が悪いとき、寒気がするときなど体温計で体温を測りますよね。
また、女性の方なら毎朝基礎体温を測り、基礎体温表を記録している方もいると思います。
体温を健康状態の目安にする場面は日常生活の中で多々あると思いますが、では、発熱しているときの身体の内部にはどんな変化が起きているのでしょう?
平熱が低い人、高い人の身体の働きにはどんな違いがあるのでしょう?
私たちの生命維持活動の基本でありながら意外と知らない“体温”について考えてみましょう。

《“平熱”ってなに?》
普段からよほど意識している方や基礎体温を測っている方を別として、自分の平熱が何℃かということを常に把握している人は少ないのではないかと思います。
平熱=平均体温は実は一定なものではなく、朝は低く夕方には高くなってくるというように、一日の間にも一定のリズムで変化しているのです。
また、一般的に大人よりも新陳代謝の盛んな子供の方が体温が高く、特に乳児はまだ体のつくりが未熟なため体温が高めで不安定で、だんだん成長するにしたがって体温も安定してくるのです。
日本人の平均体温は約36.9℃と言うデータがあり、ほとんどの方の場合36.55℃~37.23℃の間で、この範囲内であれば一般的には健康な体温ということになります。

<体温における生死の境目>
人間の体温には命にかかわるボーダーラインの上限と下限があります。
●体温の上限・・・44℃~45℃
これ以上になると体内の酸素が変性して死亡してしまいます。
●体温の下限・・・30℃
         33℃以下になると意識がなくなり、30℃以下で体温調節機能が失われます。
         さらに26℃~28℃で心筋の細動が起こり不整脈等が発生、正常な心拍が保てなくなり死に至ることになります。