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【第二話 漢方はありがたい 其の②】

前回のお話では漢方処方は病気或いは病人を治療する一つのチームみたいなものであり、其のチームはそれぞれ配役(配薬)があり、主役となる君薬、準主役となる臣薬、脇役や調整役となる佐薬や使薬という構成から成り立つという内容でした。


今回はこの漢方処方<チーム>と西洋薬との大きな違いの説明を説明したいと思います。

まず、漢方生薬は下の3タイプに分類されます。   
            
            ↓

上薬 ⇒ 体の芯から体質を強化していく働きや体質を改善していく様な働きをする生薬。毒性や副作用は全くなく、或いは時として他のお薬の毒性や副作用を軽減する働きも持つ。

日常的に毎日摂取しても、長期間服用しても全く問題がなく、穏やかな効き目が得られ、確実に体を癒していく安全性の最も高い生薬。薬膳料理などではこのグレードに属する漢方生薬を用いることが多い。

食品的な部類にも属します。

中薬 ⇒ 上薬と下薬の中間に位置し、この部類に属する漢方生薬の特徴としまして、一定量、一定期間であれば、毎日摂取してもよいもの。

一般には作用は穏やかではあるが、上薬よりは弱冠早い効き目が期待できるものが多い。

実際漢方で治療をする際にはこのランクの漢方生薬を用いることが多い。

下薬 ⇒ 上、中薬と比べて薬的な作用が一番強く、西洋薬に一番近い位置ずけの漢方生薬。

毎日服用する場合は慎重に投与し、大量投与や長期投与はさけなければならない生薬。毒性や副作用も強い。



このように内容をご覧いただくと分ると思いますが、漢方では上薬に位置するものが、治療の主役(君薬)~自然治癒力を高めて体に力を付けていく方へ導くリーダー~になります。

つまり、病気の原因の根本は全身の体内バランスが崩れたことと関係が深いと解釈し、この原因から根治していくことに重きを置いています。


また、逆に西洋薬は下薬に位置するもので治療されます。即効性が期待できる代わりに、自然治癒力を無視し、時には低下させる恐れがあるものです。

漢方でもこのように、まずは下薬的な漢方生薬で対症的につらい症状を緩和させる治療法を標治といいます。

そして上薬、中薬、下薬などをバランスよく使用して、本治と標治を同時に行う治療法を標本同治といいます。

まとめますと、漢方はなかなか即効性が難しい様なイメージをもたれている方もいらっしゃる治思いますが、的確な診断をして服用しますと、実際は即効性が期待できる治療法から根本的にじっくりと体質改善できる治療法と万能的な治療法が可能なのです。

万物の霊長である人間は本来自然と調和しながら生活し生きてきました。3000年の歴史、4000年の歴史があるともいわれる先人たちが発見し、生活に密着し、自然が生み出した漢方生薬には真に奇跡と神秘がいっぱいです。