漢方で見る病態の原因】
東洋医学では”病態”を病因(病態の原因)、病位
(病態の位置)、病性(病態の性質)、病勢(病態
の勢い)の4つの大きなカテゴリーで捕らえています。
病態の原因、種類、程度、進行状況を的確に知る事で
体の状態に合致する正確な中成薬とか漢方薬が選択されます。
人間の体において病態の行程は、決して単純ではなく、当然、個人差もあり、その時々で、状況も変化
致します。
そこで、漢方では、より的確に病態の状態を把握する為、総合的な考察を致します。
病気の全貌の総合的な考察をするにはきちんと、先の
”病因””病位””病性””病勢”の4項目について、分析する必要があります。
ここでは、病気を捉えるに当たって、必要なそれぞれの項目において、説明して参ります。
【病因】
病態の原因は外因、内因、不内外因に分かれます。
(外因とは・・)
漢方では”六淫の邪気”(ろくいんのじゃき)とも呼ばれているもので、季節の影響も多分に受けるのですが、”風””寒””暑””湿””燥””火”の六つの種類があり、これが、体に影響を及ぼす原因とな
る場合を言います。
(内因とは・・・)
”内傷七情”(ないしょうしちじょう)といい、人の
内なる感情面(怒・喜・思・悲・憂・恐・驚)が体に悪影響を及ぼす原因となる場合を言います。
(不内外因とは・・・)
外因でも内因でもない、いわば外傷や事故などによる
怪我などを言います。
漢方ではこれらの病態の原因と、実際の病態の
症状・状態の因果関係を元にしっかりと状況を観察し、病気の総合的なお手当てを選択していくのです。
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