”健康日本21”の意義と基本方針について
現在の日本は昔の戦前戦後の時代に比べますと食生活より摂取できる栄養価の高さが飛躍的に伸びました。また、同時に医学の目覚しい進歩により貧食の時代に多かった感染病や栄養失調などからくる病気、東洋医学でいういわゆる”虚証”に属するものが減少し、現在では逆に豊食の時代になった事で体内での余剰な高エネルギー状態や文明社会にありがちなストレス過多からくる循環障害,機器の自動化からくる運動不足などが導く現代病、東洋医学で言う”実証”の病態に属するものが増えてきました。また、その背景には別な局面から見れば超高齢化社会、女性の社会進出,少子化を推し進めるという結果にもつながっていきました。こういった中で医療費も年々莫大になり、従来のの保険制度では介護や福祉が成り立たなくなる危惧もあり、健康日本21というプランは生まれたように思われます。jこのプランの目指すところはまさに一時予防であり、いかに病気になる前に病気になりにくい様に健康維持、増進に対する取り組みや知識の習得、気持ち的な姿勢のあり方を国民一人一人が意識できるよう実現することでありましょう。以下にこのプランの基本方針を述べておきます。
≪健康日本21の基本方針≫
1.一次予防の重視:従来の様に健診や早期発見を予防の最前線に於くのではなく、普段の生活習慣上での健康意識、習慣を高める。
2.健康つくり支援のための環境整備:行政機関、医療保険者、保険医療機関、教育関係機関、マスメディア、企業、ボランティア、団体等が連携して社会全体を支援していく環境を整備する。
3.目標等の設定と評価:健康に携わる多くの関係者が現状の問題を具体的に分析し、且つ課題を提起し科学的根拠にもとずいた具体的な目標を設定する。そして目標達成のための諸活動の評価をその後の活動計画に反映させていく。
4.多様な実施主体による連携のとれた効果的な運動の促進;個人が主体的に生活習慣の改善に移行する際にそれを支援するような情報の提供なりを行うマスメディアや保険事業を有機的に連携させる。
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