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「#1」~痴呆性老人への理解と予防的接し方~

 現在日本は世界的にも超高齢化社会の代表国となっております。
公的介護保険制度は1997年に介護保険法の成立により開始されました。
しかしその介護サービスの実態はまだまだ改善すべき問題を多く残しています。
実際介護が必要な老人はアルツハイマーまたは脳血管障害による痴呆性老人か大腿部骨折、体の機能障害による寝たきりのご老人がほとんどです。
今回は痴呆性老人をテーマにお話をしてみたいと思います。
痴呆とは後天的に不可逆的に脳の器質障害を起こしたものを言います。
一旦個人が獲得した知的精神能力が失われて、社会生活において感情面、意欲面の低下を伴い、元に戻らない状態。
痴呆の定義としては記憶障害、判断障害、性格の変化を筆頭に、抽象的思考能力の低下などが挙げられます。
原因としては脳の腫瘍や炎症、中毒や血液循環障害、そして老化、過度な精神的ストレスの持続により、引き起こされることも考えられます。
アルツハイマー型は女性に多く、脳血管性型は男性に多いのが特徴です。
65歳以上の老人の8%が痴呆になっており、加齢とともにその比率は増加していきます。
?85歳以上だとその20%が痴呆者?人間誰しもボケたくないものです。
人が一旦ボケると本人がショックなだけではなく、まわりの人もいろいろと精神的、肉体的苦労が増えてきます。
また往々にしてこの痴呆は程度が進んでいきますから、さらにたちが悪いのです。
最近、介護支援専門員?ケアマネージャー?が痴呆者の要介護度を認定調査票にしたがって一次審査すると、動ける痴呆の方や、元気な痴呆の方の要介護度が低く出てしまい、本来、二次審査で適正なな要介護度に調整されなければならないケースが、そうはなっておらず、要介護度が実際の必要な介護度より一から三もランクが低く見積られていることが報告され、問題になっております。
痴呆は本人も回りも非常にナイーブになり、かつ見えにくく、程度を判断しにくい症状なだけにいろいろと困難を伴うことが多いといえます。
痴呆予防の一番の最善策はまず痴呆になりにくい環境つくりです。
それには

① 本人が若いころから趣味をたくさんつくっておくこと。

② 家族や社会に自分の存在の必要性を認知される生活つくり。

③ 日々頭と体?特に手の指など?を使うことを意識し、脳の働きを柔軟に保つ努力をすること。

などが挙げられます。
しかし、一旦痴呆が始まってしまったら、まず大事なことは、家族をふくめて周りのひとの痴呆への理解と痴呆者への愛情なのです。
けして叱らず、いろいろな角度から、前向きに痴呆進行の予防に努める事が重要です。
根気がいるかもしれませんが、こういった接し方が介護の基本姿勢のありかたであると思います。